「スキルを身につけようとするんですが、いつも中途半端で終わってしまって……継続力がないんでしょうか」
そう言いながら私のところへやってきたのは、フリーランスを目指す30代のWさんだった。動画編集を学ぼうとした、Webデザインも始めた、ライティングも試した、でも全部3ヶ月以内にフェードアウトしてしまう
——「自分に向いていないのか、それとも意志が弱いのか」と話してくれた。だから私は、こう伝えた。
「続かないのは意志の問題ではありません。環境の問題です。何かをマスターしたければ、まず環境を作ることが先です」
毎年甲子園に出続ける高校がある。その学校の生徒が特別な才能を持って生まれてくるわけではない。その学校にはそういう「環境」があるからだ。いい会社にいい人材が育つのも同じ理由だ。環境がスキルと習慣を作る。
マスターするために整えるべき環境は2つある。
メンターを見つけることと、メンターになることだ。
メンターを見つける方法は「自分がメンターに何かの価値を与えること」だ。
①まず何の分野で活躍したいか、何をマスターしたいかを徹底して考える。
②次にそのメンターを見つける。
③そしてそのメンターにとっての弱点や不足している部分を探して、それを補える価値を提供する。
「教わる側なのに何かを与えるんですか?」とWさんは驚いた。
「そうです。対等な価値交換があるから、関係が長続きします。タダで教えてもらおうとする人には、メンターは本気で向き合ってくれません」と伝えた。
もう一方の「メンターになること」は、さらに重要だ。
誰かに教える立場になることで、3つの圧倒的なメリットがある。
①まず、理解のスピードが桁違いに上がる
教える人を持つことは自分の成長に直結する。弟子に何かを聞かれて答えられない時は、自分のメンターに聞けばいい。その構造の中に自分がいることで、常に学ぶ理由と学んだことをアウトプットする機会が生まれる。教えることで理解が深まり、理解が深まることでさらに教えられるようになる。この循環が成長を加速させる。
②次に、セルフイメージが上がる
誰かに「教えてください」と言われる状態になると、自分への評価が変わる。先生という立場になること自体が、自分の見え方を根本から変える。自信とは何かを成し遂げてから生まれるものではない。「この人に任せたら安心」と思ってもらえるような人間になることで、自然についてくるものだ。
③そして、モチベーションが上がり続ける。
教える相手がいると「この人のためにもっと勉強しよう」という動機が生まれる。一人で勉強していると途中でやめられるけれど、誰かが自分に期待しているとやめられない。自分のためだけの学びは弱く、誰かのための学びは強い。これが継続の本質だ。教えることで一円も損することはない、むしろ教える側が一番得をする。
「でも私はまだ何も身についていないのに、教えられるわけがない」とWさんは言った。
「3ヶ月前のあなたは何ができましたか?」と聞くと、少し考えてから「……今より全然できなかったです」と答えた。
「なら、あなたは3ヶ月前の自分にはすでに教えられます。常にあなたより初心者はいます」と伝えた。
あなたへの評価を決めるのはあなたではない。教えてみて相手が離れたとしても、あなたにとってマイナスはゼロだ。教えたことでレベルアップしているのはあなた自身だからだ。
どんな弟子を選べばいいか
——①素直であること、②言ったことを実践してくれること、③結果を報告してくれること、④質問をたくさんしてくれること。この4つが揃っている人が理想的だ。
お金を取って教えても、無償で教えても構わない。目的は相手のためではなく、最終的には自分のマスタースピードを上げることだからだ。
もう一つ大切なことがある。身の回りの物理的な環境を整えること。①使いやすいパソコンを用意する、②集中できるカフェを見つける、③作業に集中できる音楽を用意する
——どの時間帯に、どの場所で、何を使って作業するのが最も効率が上がるかを実験して知っておく。この「自分の最高パフォーマンスが出る環境」を把握しているだけで、マスターするスピードは圧倒的に変わる。
Wさんはまず「自分より少し後から始めた人にWebデザインの基礎を教える」ことにした。SNSで「一緒に学ぶ人を募集する」と投稿したところ、2名が集まった。
1ヶ月後、「教えるために自分が先に理解しないといけないので、今までと全然違う密度で学んでいます。質問されて答えられない時が悔しくて、すぐに調べるようになりました」という報告が届いた。
3ヶ月後、「以前は3ヶ月で挫折していたのに、今は3ヶ月が経っても加速しています。一緒に学んでいる2人から感謝されると、もっと頑張ろうという気持ちが自然に出てくる。継続力がなかったのではなく、継続できる環境がなかっただけだとわかりました」という連絡が届いた。
何かを最速でマスターしたければ、この2つの環境を作ってほしい。
メンターを見つけること、そしてメンターになること。学ぶ構造と教える構造の両方に自分を置くことで、成長は加速する。
メンターを見つけることで1つ補足ですが、見つけたメンターには、メンターがついているのか?ということです。はじめにあなたがメンターとなった時に「弟子に何かを聞かれて答えられない時は、自分のメンターに聞けばいい。」と書きました。これと同様に、あなたのメンターが答えられない時には、その方のメンターに聞ける環境にあるかが重要なのです。
メンターにはメンターがついていて、そのメンターにはメンターがついている。逆にメンターにメンターがついていない場合は、メンターになってもらう必要はないということです。その方はメンターではなくただの先生なだけです。メンターに直接聞いてみてください。「あなたのメンターは誰ですか?」と。


随時受付中
- 【売れる講座設計サービス】売れる講座を作ります
あなたの代わりに『売れる講座』を設計するサービスです。売れる構造を知らないまま作り続けなくていい。設計は、私に任せてください。 - 【個別相談】スポットコンサル・コーチング
あなたのビジネスの現在地を、客観的に整理するための1回完結の個別相談です。間違っているかもしれないまま進み続けるのは消耗してしまうだけ。次の一手、一緒に考えます。 - 【メンター契約】コンサル・コーチ
あなたの現在地を深く理解した上で、毎月伴走し続けるサービスです。自分の場合はどうすればいいか、一緒に考え続けてくれる人間がいない。その孤独を、終わりにしてください。 - 【認定コーチ養成講座】
傾聴・質問・承認の3つを体系的に学ぶ、自宅完結の認定資格講座です。スキルを持つだけでなく、教える側にもなれます。学んだことが、そのまま収入の柱になります。 - 【証明モードをやめると人生が動き出す】
頑張っているのに前に進めない理由を解き明かした、学習コミュニティです。止まっているのは能力のせいではありません。その構造に気づいた瞬間から、人生は動き始めます。


