人に好かれない人は、知らないうちに「これ」を外している

「なんで自分はいつも人間関係がうまくいかないんでしょう……」

そう言ってコンサルにやってきたのは、営業職に就いて5年目の20代のJさんでした。

仕事の成績は悪くない。でも、なぜかお客さんとの距離が縮まらない。プライベートでも、好きな人ができてもなかなかうまくいかない。飲み会に行っても、気づけば端っこで一人でいる。何かが足りないとは感じているけれど、それが何かわからない、と話してくれました。

「Jさん、一つ聞かせてください。人に好印象を与えるために、今意識していることはありますか?」

「……笑顔で挨拶することと、相手の話をちゃんと聞くことくらいですかね」

「それは大切なことです。でも、それだけでは足りない部分があります。今日はその『足りない部分』をお伝えします」

人にモテずに、ビジネスはうまくいかない

私がクライアントに必ず伝えることがあります。

人にモテずに、ビジネスがうまくいくわけがない。

お客さんはあなたのことが好きになるから商品を買います。あなたのことを信頼するから一緒に仕事をしたいと思う。異性に好かれる力とビジネスで信頼される力は、本質的に同じものです。

では、どうすれば人に好かれるようになるのか。
強引にアプローチするのは違います。無理に明るく振る舞うのも違う。答えは、「心の架け橋」をつくることにあります。

心の架け橋「ラポール」とは

心理学の言葉で「ラポール」という概念があります。自分と相手がどれだけ心でつながっているか、信頼関係があるかを示す言葉です。

強力な心の架け橋が築かれた人の言葉は、必ず相手の心に響きます。

例えば、あなたが信頼している人や好きな人が「あそこのラーメン屋さんが美味しい」と言ったら、「一回行ってみようかな」と思いますよね。でも、どうでもいい人や興味のない人から同じことを言われたら、聞き流してしまう。

これがラポールの力です。相手との間に心の架け橋があるかどうかで、あなたの言葉が届くかどうかが決まる。

普段から初対面の人とすぐに仲良くなれる人は、無意識にこの心の架け橋を作れている人かもしれません。では、これを意識的に作るにはどうすればいいのか。NLPという心理学の手法を使った4つのステップをお伝えします。

ステップ1:ミラーリング(呼吸)

「気が合う」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

人間は自分と同じ動きや行動をする人を仲間だと感じて、心を開く生き物です。これは動物の本能かもしれません。一緒にスポーツチームを応援した仲間や、ライブで一緒に盛り上がった人と急激に仲良くなることがある、あれと同じ感覚です。

実践方法はシンプルです。相手をよく観察して、相手が息を吸ったらあなたも息を吸う。相手が息を吐いたらあなたも吐く。ただそれだけです。

「呼吸を合わせるだけで?」と思うかもしれません。でも実際にやってみると、相手との波長が驚くほど合っていく感覚が出てきます。

ステップ2:ミラーリング(声)

声のトーン、話すスピード、抑揚を相手に合わせます。

相手が怒って話してきている時は、同じ口調で「そりゃムカついて当然だよ!ひどいよね!」と合わせる。相手が深刻な相談をしている時に、明るいトーンで「うんうん、めっちゃわかるー!」と返しても、相手は信頼してくれません。相手の声のトーンに自分を合わせることが、信頼してもらえる一番の近道です。

ステップ3:視線を意識する

相手のことを見つめます。ただし見つめ続けると圧迫感が出るので、4〜5秒見たら視線を上か下にそらし、また目を合わせる。

上に目線をそらすのは「あなたの言うことを一生懸命想像しています」という無意識のサインになります。下を見るのは「うなずき・受容」の合図。

また、相手が何かを思い出して右上を見たら、同じように右上を見てみてください。同じ方向を見ているだけで、相手は「私と同じものを見て同じことを考えてくれている」と無意識に感じます。

相手が落ち込んでいる時は、隣に座って、呼吸を合わせて同じところを見るだけで、相手は驚くほど落ち着いていきます。

ちなみに、相手の左側に座ると距離が縮まりやすい。相手の左目から入る情報は右脳と直結しているので、よりいいイメージになりやすいからです。

ステップ4:ミラーリング(しぐさ)

相手の「無意識のくせ」に、ばれないように小さく同調します。

相手が無意識に腕を組んだら、少し遅れてこちらも組む。グラスに口をつけるタイミングを合わせる。顔を触ったらこちらも顔を触る。これを自然に積み重ねることで、相手は無意識的に「この人は自分と波長が合う」という仲間意識を持ち始めます。

この4つを何度か繰り返すと、心の架け橋が自然と築かれていきます。

ラポールが築けているかどうかを確かめる方法もあります。

例えばカウンターで並んで飲んでいる時に、自分のグラスをそっと相手のグラスに近づけてみてください。相手がグラスを動かす時に、あなたのグラスとの距離を維持するような位置に置いたなら、パーソナルスペースに入ることを受け入れている可能性があります。逆に離された場合は、もう少し時間が必要なサインです。

距離をさらに縮める2つのテクニック

ラポールの基礎ができたら、次の2つのテクニックを加えると、相手との距離がさらに縮まります。

① 会話の中に相手の名前を入れる

「おはよう!」と言われるのと、「田中さん、おはよう!」と名前入りで言われるのでは、どちらが嬉しいですか?

どんなに騒がしい場所でも、人は自分の名前だけは聴き分けられます。名前とは、その人の存在を認める言葉だからです。

意識的に相手の名前を会話の中に入れて声をかけてみてください。ただし使いすぎは逆効果なので、自然なタイミングで。相手との距離は確実に縮まっていきます。

② 好きだということをさりげなく伝える

これは、ある程度の心の架け橋ができていることが大前提です。告白するのとは違います。さりげなく「好意」を示すことで、相手の頭の中にあなたの存在が増えていく、という手法です。

例えばこんな言い方があります。

「一緒にいて、なんか本当に楽しいです」「決めた!あなたのファンになります」「勝手に好きになってもいいですか?」(冗談っぽく)「一緒にいられる時間がもっと増えたら嬉しいです」

ポイントは、言った後に何もしないことです。「好きになっていいですか?」と言われて、そのあと何もない。すると相手は気になり始める。人は会う回数が多い人を好きになります。頭の中に相手を登場させることで、会っていなくても「会っているのと同じ効果」が出てくるんです。

これはすべてビジネスにつながる

Jさんにこの4つのステップと2つのテクニックを伝えた翌週、「社内の苦手な先輩と話す時に意識してみたら、いつもより全然話しやすかったです」という報告が来ました。

さらに1ヶ月後、「営業でお客さんとの会話の中に名前を入れるようにしたら、明らかに反応が変わりました。先月比で成約率が上がりました」という報告もありました。

接客が上手な店員さんは、お客さんのことを名前で呼び、自然にラポールを築いています。人に好かれる技術は、異性に対してだけではなく、ビジネスのあらゆる場面で生きてきます。

すべての道はビジネスに続いています。そして、すべての道は「人との関係」から始まっています。

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